仕事の効率化について ~遠方より友来る~|初代中村忠三郎

広島より来る友人の言 よりよく仕事を行うには

本日、広島より友来る。70歳をもって、家業を他に譲るとのこと。

その友曰く、よりよき仕事を行うには、現場に多くの仕事を与え、現場を多忙にさせることが肝要とのこと。多忙に過ぎるは現場を疲弊させるが、適度な多忙は現場をして知恵を出さしめ、より一層の効率化を図らしむるという。

近代的な手法で効率化のみを追求するような方法、例えば、現場作業の速度を測定し、成果を人ごとに比較して優劣をつけたりするような方法を採用すれば、たちまち現場の調和は乱れ、現場は円滑に動かなくなってしまう。

いささか前近代的かとは思われるが、現場を適度に多忙にすることで、現場各員の能力を最大限に発揮せしめること、そのために、経営者は適正な仕事を数多く獲得し、作り出し、現場に送り流していくことが肝要とのことであった。

近代化、分析が喧しい昨今にあって、この言にも一理あると思い書き記す。

きょうも、おきばりやす。

初代中村忠三郎
初代:中村忠三郎