絹糸の種類と分類
飼育方法による大別 | ・ 家蚕:マルベリーシルク 天蚕(日本) 柞蚕(中国) ムガ蚕(インド) |
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製糸方法による分類 | ・生糸撚糸:フィラメントシルク |
飼育方法による大別 | ・ 家蚕:マルベリーシルク 天蚕(日本) 柞蚕(中国) ムガ蚕(インド) |
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製糸方法による分類 | ・生糸撚糸:フィラメントシルク |
・蚕の吐く繭糸を利用した動物性の天然繊維。
・動物性たんぱく質で構成される。
・天然繊維の中で唯一の長繊維。
・染色性がよく独特の光沢がある。
・人間の皮膚のたんぱく質構造に近く(18種類のアミノ酸で構成)、肌に優しい。
・吸湿、放湿、保湿性に優れている。
・紫外線を吸収(黄変)する。
・適温保持機能があり、夏は涼しく冬暖かい。
中忠商店では、創業以来、紡績絹糸(絹紡糸、特絹糸、絹紬糸)に取扱いの比重を置いております。
シルクの靴下や肌着(インナー)など、直接肌に触れるものへの利用を積極的に行ってきた当社では、
「肌ざわり」と「きごこち」、そして「取扱いの容易さ」にこだわってまいりました。
生糸撚糸にはない紡績糸ならではのバルキー性(嵩高性)とそれに伴う「ふんわり」とした触感。
柔らかな肌あたりと肌なじみ。
価格面や洗濯取扱いの容易さを含め、気軽に、身近にシルクを楽しんでいただきたい。
そんな思いで、紡績絹糸にこだわった問屋業、製品づくりを行っております。
生糸撚糸のような滑らかさやキラキラとした光沢は出せませんが、シルク(絹)としての機能は同じ。
日常のくらしを包むシルクを目指して、紡績絹糸の普及に今後も力を入れてまいります。
(→紡績絹糸を使用したシルク製品の写真ギャラリー)
(→シルク製品のOEM生産(別注生産)の実績や具体的な流れ)
<絹紡糸について>
絹紡糸とは、生糸を生産する際に出る副蚕糸などを使用し、紡績して生産される絹糸のことです。
具体的には、穴あき繭や出殻繭、浮きしわ繭、薄皮繭などの副蚕糸や、繭の糸口を見出す為にしごきとった繊維(緒糸:きびそ)、繰り終わった繭に残った繭繊維(びす)などの短繊維を短く切断し、綿状にした絹繊維を細く紡いで生産されます。
絹紡糸は紡績糸のため、生糸撚糸に比べて含気量が大きく、ふんわりとした肌ざわりと柔らかな肌触りが特長です。
絹糸の基本的な特長は失われず、保湿性、吸水性、放湿性に優れ、靴下や肌着など、肌に直接触れる製品に使用されます。
<絹紬糸について>
絹紬糸とは、絹紡糸を生産する際に出る副産物(ブーレット)などを使用し、紬糸紡績法によって紡績される絹糸のことです。
一般に、ノイルシルクと呼ばれています。
絹紬糸には特有の節(ネップ)があり、コットンライクで素朴な風合いを持つ太い絹糸になります。
製糸・紡績工程で出る副産物を再利用した糸で、環境に配慮したエコロジーなシルクです。
絹紡糸同様、生糸撚糸に比べ含気量が大きく、ふんわりとした肌あたりと素朴な手触りが特長です。
絹本来の保温性や吸湿性などの特長は生糸撚糸と変わりません。
生糸撚糸に比べ価格が安価なため、他繊維との混紡や交撚も多く行われ、シルクの新たな可能性を広げている素材です。
福知山市大江の自社工場では、紡績絹糸を使用した撚糸加工とこんにゃく糊付け加工を行っております。
(→こんにゃく糊付け加工って何?)
大江工場については加工風景をまとめた工場写真もあわせてご覧ください。
(→人の目、人の手によるスローテクノロジー工場)
→こんにゃく糊付け加工って何?
→大江工場での加工風景をまとめた工場スナップ
→シルクの糸についての情報と紡績絹糸についてのこだわり
→麻糸についての情報とラミーへのこだわり
→撚糸・意匠撚糸についての基本情報